岩手県の陸前高田市、大船渡市、住田町を中心とした旧気仙郡地方に根を張る(気仙大工)。そのルーツ、発祥年代等は詳(つまび)らかではないが、江戸時代から現代まで連綿と技能が継承されてきた伝統的大工集団である。
気仙大工も他の地場産業種と同様、ご多分にもれず高齢化、後継者難に加えて、近年は多種多様な建築工法や新建材の普及開発による受注競争の激化など内外に様々な問題と課題を抱えている現状にある。
 一方で、時代の変遷の中で培われてきた卓越した技術は多くの研究者や専門家から高い評価を受け、とくにも国産材及び木造建築物に対する見直し機運と相まって、地域の中における気仙大工の歴史的文化遺産としての存在意義、そして産業経済面での付加価値の優位性に対する再認識が、その再生に向けての新たな原動力ともなっている。
普門寺三重の塔
(陸前高田市)
 当組合設立の目的は、前項に述べた歴史的背景、今日的課題を踏まえて、我々の先達築き上げてきた気仙大工の優れた伝統技能を後世に継承し、より発展をはかることである。
 同時にまた、組合設立を促した要因として平成10年改正された建築基準法、さらに平成11年6月住宅品質確保促進法の国会成立といった、業界を取り巻く新たな動向を見逃すことはできない。
 すなわち、これら法改正によって建築物の安全・性能表示が義務付けられたわけだが、安全性能の実証は大資本のハウスメーカーに有利ではあるが、中小工務店
の場合、単独では難しく、この面においても中小住宅関連業者の連合・共同化こそは、いわば時代の要請でもあったのである。
 我々は平成10年春、地域内有志8社による協同組合設立準備委員会を発足。以来、岩手県中小企業団体中央会の指導のもと諸準備を進め、平成11年10月26日、正式に中小企業等協同組合法に基づく「気仙大工建築研究事業協同組合」として設立をみた。当面の組合事業計画として『気仙大工をはじめとする木造建築の伝統工法の優位性を科学的に立証する調査研究』『伝統的建築物の修繕、改修の共同受注と資材共同購入』『組合員の事業
の経営と技術向上のための情報提供』などを展開していく。

普門寺三重の塔
(縮小模型)
製作:当組合相談役 
菊地国哉
手元:小泉木工所 
中村多一

組合運営役員
理事長 小泉信雄 (小泉工務店)
副理事長 熊谷 進 (轄ョ野建設)
理事 佐々木健二 (佐々木建築)
理事 小泉 勉 (小泉木工所)
監事 鈴木正男 (スズキ塗装)
〒029-2204 
岩手県陸前高田市気仙町字牧田61-2
TEL/FAX 0192-55-4558

 

   
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