日本の木材を、その育ちから識って家をつくる
 
岩手県の陸前高田は気仙大工として有名な大工さん達のふるさとである気仙地方の中心です。
 この地方には全国の有名な社寺建築を手がけてきた人達が集まっています。ここの大工さんたちは腕が優秀であるだけでなく、数学にも明るく、円周率や、円の面積を和算で解いたと考えられます。堂宮(社寺建築)のそりのある屋根や、扇の様な垂木配り(たるきくばり)は、此の様な要素があってできたことだったと考えています。
 最近の住宅には「そり」や「むくり」の様なむずかしい技術は好まれなくなりましたが、日本の木材を、その育ち方から識って家を造る手段は何といっても堂宮が基本であり、完全乾燥材だけを頼りにする現代技術の及ばぬ深い経験を蓄えたものです。仕事をじっくりみて、現代の住宅と比較してみてください。
東大名誉教授 内田祥哉  
 
   
   
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